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壱岐対馬/九州中央山地/日豊海岸/祖母傾

壱岐対馬国定公園

写真:壱岐・牧崎の「鬼の足跡」
[壱岐・牧崎の「鬼の足跡」]

壱岐・対馬の海岸部を主体に、山地の主要部も含む公園である。壱岐が平坦な島で島全体に開発が進んでいるのに対し、対馬中央部は急峻な山地で、竜良(たつら)山(559m)にシイ、カシ類の、御岳(479m)や白嶽(519m)にモミなどの常緑樹林がよく残っている。

両島とも海岸線は屈曲に富み、壱岐は牧崎や赤瀬鼻などの岬に、対馬は豆酘(つつ)湾、綱島海岸など広範に海食崖が発達し、浅茅(あそう)湾の溺れ谷も著名。日本列島と大陸を結ぶ陸橋の一部にあたるため生物相はユニークである。チョウセンヤマツツジ、ダンギクなど朝鮮半島とのつながりを示す動植物が多く分布する。また、ツシマヤマネコをはじめ固有種・固有亜種も多い。

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九州中央山地国定公園

写真:五家荘の「せんだん轟の滝」
[五家荘の「せんだん轟の滝」]

九州のほぼ中央部、九州の脊梁をつくる九州山地の一部で、公園区域は国見岳(1,739m)周辺の主要部と、その南に秀麗な姿を見せる市房(いちふさ)山(1,721m)、さらに大森岳を中心とする綾(あや)地区の3つに分かれている。この地域は日本で最も古い陸地の一つとされ、日本固有の植物を多く産することで知られる。

山並みの重なりは厚く、谷は深く、植生は下部は照葉樹の、上部はブナなどの落葉広葉樹の厚い森に覆われている。市房山は植物の宝庫として知られ、また、綾南(あやみなみ)川流域には、日本では今や数少ない、まとまった面積の照葉樹の自然林がある。

区域内の五木(いつき)、五家荘(ごかのしょう)や椎葉(しいば)は秘境として知られ、平家の落人にまつわる伝説が多い。綾地区には、照葉樹林探勝のための大吊橋が綾南川をまたいで、整備されている。

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日豊海岸国定公園

写真:美々津海岸
[美々津海岸]

九州中部の東岸、大分県佐賀関半島から宮崎県美々津(みみつ)海岸に至る海岸公園である。九州山地が海と出合うところで、典型的なリアス海岸である。

延長120kmに及ぶ海岸線のうち、豊予海峡と豊後水道を挟んで四国と向き合う北の大分県側は、200m以上の高度を持つ大きな半島と幅広い湾入が繰り返される。それに対し、日向(ひゅうが)灘に開く南の宮崎県側は小さな出入りに富み、小島も多く、変化に富んだ風景が展開する。

各所に海食崖、洞門、洞穴などが見られ、南端の美々津付近には柱状節理(ちゅうじょうせつり)の断崖もある。植物ではビロウ、アコウ、ハマユウなど亜熱帯性の種類が自生している。黒潮の影響を受けて海中には、造礁サンゴや亜熱帯の魚類も生息している。

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祖母傾国定公園

写真:祖母山
[祖母山]

阿蘇くじゅう国立公園の南東、大分・宮崎県境に位置し、祖母山(1,756m)、傾山(1,602m)大崩(おおくえ)山(1,643m)など、九州有数の高さを持つ山々と、高千穂峡などの渓谷を含む公園である。

複雑な地形を持つこの山域は成因も複雑であるが、約1,500万年前に生まれた3個のカルデラが元になったもので、現在、行縢(むかばき)山や比叡山に見られる花崗岩の壁は、その時代にドーナツ状の断層に侵入したマグマの名残であると考えられている。

五ヶ瀬川上流部の高千穂峡は、柱状節理を持つ断崖や滝、早瀬が連続する。また、東北部の桑原川源流部には甌穴(おうけつ)群を持つ藤河内(ふじこうち)渓谷がある。懐の深い山域だけに自然性は高く、植物の種類も多い。祖母山などにモミ、ツガ、ブナなどの自然林がある。九州で最後にツキノワグマが捕獲された地域でもある。

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