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浄土平ニュース

<No.53>
2003年5月23日(金)


シーズン開幕・今年もよろしく

 約5ヶ月間の冬眠から目覚め、雪に閉ざされていた浄土平にも春が訪れました。
  例年並みの積雪があり、ビジターセンター東面・南面にできた圧倒的ボリュームの"雪山"を切り崩していった開館準備から1ヶ月―。あの積雪が幻であったかのように、駐車場周辺の雪はすっかり消え、芽吹きと高山植物の開花が始まっています。スカイライン沿線では緑が日に日に濃くなって、野鳥の姿などはかえって見つけづらくなってきました。
  一方で、鎌沼の南側や東吾妻山、姥ヶ原〜浄土平の登山道などにはまだ残雪の多い箇所もあり、歩き慣れていない方は(場所によっては6月中旬頃までは)注意が必要です。
  5月上旬にビジターセンター外装のお色直しが終わり、きれいになった軒下にさっそくイワツバメが巣作りを再開して、忙しなく飛び交っています。「自然解説おじさん」や天文台の夜間観測会(水・土曜)などの行事も再開。自然も人もざわざわと動き出すシーズンとなりました。6月は「環境月間」です。
  6月1日(日)午前9時〜ビジターセンター前にて「吾妻山開き」があります。
吾妻山の雪うさぎ

 今年も4月24日 磐梯吾妻スカイラインが再開通。福島市の西方に連なる吾妻山に春の訪れを告げています。当ビジターセンターやレストハウス、天文台など浄土平の各施設も、開通と同時に予定どおり再オープンしています。

  4月中旬、吾妻小富士(標高1707m)の北東斜面にウサギの雪形がくっきりと姿を現しました。"自然の不思議"として全国にテレビ放映もされ話題となっています。古くから「種まき兎」として知られ、福島市周辺の農家はこのウサギの出現を目安に、苗代に種を播きはじめたといいます。
  林 子平の父、岡村良通が元文5年に書いた随筆『寓意草』によれば、この雪うさぎは250年も前の江戸時代にも知られていたようです。

  さて、この雪うさぎ、大きさはどのくらいだと思いますか?
  1985(昭和60)年4月下旬に調べたデータがあります。
  耳の長さ85m、 頭(耳上〜顔下)252m、 胴(顔〜尻)341m
  付近の傾斜は 26°〜34°もあったそうです。現れる時期や大きさは、その年の積雪量や気温の高低によって変化しますが、数年ぶりに積雪の多かった今年の雪うさぎは、丸みをおびて輪郭もハッキリしており可愛らしい姿をしていました。
  福島市蓬莱町の一角には「種まき兎伝説 発祥の地」の記念碑があるそうです。昔、日照りに困っていたとき、雪兎に雨乞い祈願すると水が湧き出て豊作となったという民話が記されています。('97年5月建立)また最近ではインターネットで「土湯方向から吾妻山を見ると2匹めの雪うさぎが見える」という噂も流れ(真相は未確認です)、ビジターセンターには"雪うさぎ"の実物大ぬいぐるみ(注:雪形の実物大ではなく 本物のうさぎサイズ)も登場。5月中旬に姿を消した雪うさぎとは、来春までしばしのお別れですが、話題には事欠かないようです。
ちょこっとだけマニアック(?)な贈り物はいかが

 浄土平6月といえば高山植物の開花が最盛期になり、ビジターセンター内のインフォメーションボードも花の写真で賑やかになって来ますが、その中でも浄土平を代表する花いえばイワカガミです。このイワカガミ、浄土平では5月下旬〜7月上旬くらいまで、各所でピンク色の花をみることができます。
  名前の由来は岩礎地に生えて、葉がまるく光沢があるところから「鏡」に見立ててその名前が付けられた(佐藤光雄著・吾妻山の植物より)といわれています。
  写真でご紹介できないのが残念なくらい魅力的なこのイワカガミをビジターセンターでは フォトポストカード(絵ハガキ)にして、昨年より販売しています。
  浄土平への来訪記念として高山植物をご存知の方ならきっと喜んでいただける、ちょこっとマニアック(?)なお土産に、またビジターセンター内にある特製スタンプを押したりすれば、良い記念になると好評です。また旅先での感想などを一筆したためて知人に送ってあげるのもいいかもしれません(いちばん近くの郵便ポストは高湯温泉地内になります)。シーズンを通して、ビジターセンター売店にて販売しています。

浄土平周辺の花々(5月〜6月)
それぞれの花の写真は館内のニュースボードなどでご確認いただけます。

浄土平   ※(  )内は花の色です

イワカガミ(ピンク)
マルバシモツケ(白)
イソツツジ(白)
ワタスゲ果穂(白)

ミネザクラ(うすピンク)
アカモノ(白)
シラタマノキ(白)
酸ヶ平・姥ヶ原   ※(  )内は花の色です

チングルマ(白)
モウセンゴケ(白)
ミツバオウレン(白)
ミヤマリンドウ(うす紫)

クロマメノキ(うす黄)
コケモモ(うすピンク)
ワタスゲ果穂(白)
兎平・栂平・桶沼   ※(  )内は花の色です
オオカメノキ(白)
サンカヨウ(白)
ツマトリソウ(白)
マイヅルソウ(白)
ツクバネソウ(紅紫)
エンレイソウ(紅紫)
今年も連載・・・

3.平成15年・春
 浄土平で働くBES(Beautification Escort Staff)についてご紹介するこのコーナー。新年度となり、若干のメンバーチェンジもありました。昨年から継続のBESはそれぞれ経験を重ね、総勢13名で、自然情報の収集提供、公園施設の維持管理、美化清掃、駐車場管理などの業務にあたっています。
  ところで、私たちのことを「ベス」と呼ぶ人はほとんどいないようです。地元の人からも「財団」とか「美化財団」と呼ばれることが多いのですが、 じつは昨年7月に名称変更され、正式名称は「財団法人 自然公園財団」になっています。「美化財団」の略称は 旧名称の名残。古い看板などにはまだ「自然公園美化管理財団」の表記も見られますが、徐々に修正をすすめ、新しい名称とBESの業務内容を広くみなさんに知っていただきたいと思っています。

つづく

005.はじめまして、須田です
 はじめまして、今年度から浄土平でBESとして働くことになりました須田です。埼玉県から来ました。生き物大好きな20才です。趣味は昆虫採集と音楽を聞くこと。休日はほとんど昆虫採集をして過ごしています。
 BESの仕事は私が今まで経験したことが無い事ばかり、先輩達に教えられながら一つ一つ覚えていっています。そしてひとつのビジターセンター、国立公園を維持管理する事の大変さ、重要さを身をもって感じています。浄土平を訪れたみなさんがより良い時間を過ごせるようがんばっていきたいと思います。よろしくお願いします!

 春といえば桜、一口で桜といっても様々な種類があります。というわけで<浄土平周辺で見られる野生の桜の検索表>を作ってみました(印刷版限定)。多くの桜は散ってしまい時期的に遅いかもしれませんが浄土平にはこれから開花する桜もあります。みんなで探してみましょう。そして来年桜の咲く頃にこの検索表のことを思い出してくれれば光栄です・・・。

● お 願 い ●

■犬などペットを連れての登山はご遠慮ください。
■野生動物に食べ物を与えないでください。
■登山道にはトイレがありません。浄土平の公衆トイレをご利用下さい。
■ 植物などを採らないでください。ゴミは持ち帰ってください。
■ 登山道以外の場所(立入禁止箇所)に入らないでください。

ペンネーム 風のしゃくなげ ”折々の詩歌 7”
「浄土平にゅ〜す」印刷版で好評連載中です!
 吾妻山・浄土平の自然と歴史を紹介する展示や、レクチャールームでのマルチスライド・ハイビジョン上映、カウンターでの案内、野外での自然教室などを通じて、磐梯朝日国立公園・浄土平周辺の自然に対する理解と自然に親しむために必要な情報提供サービスを行なっています。
 各催しに関するお問い合わせは電話・メールか、カウンターまで。
「吾妻山 自然教室」
6月8日・22日 9時30分〜
第2・第4日曜日

解説員が浄土平〜鎌沼周辺をご案内します。
●所要約3時間。参加費は無料。
●都合により中止もあります。
●平日のガイド派遣はご相談下さい
「自然解説おじさん」
5月25日・6月1日・8日・
15日・22日・29日
9時30分〜、13時〜

「解説おじさん」こと福島県植物研究会の先生が浄土平湿原周辺をご案内します。参加費は無料。
レクチャールーム展示写真募集(随時)
館内レクチャールームには、吾妻山の自然を題材とした写真を展示しています。あなたの自慢の作品を展示してみませんか?絵画などもOK。山のギャラリーとしての利用など、ご相談に応じます。

Writers 〜執筆者紹介〜
「浄土平にゅ〜す」No.53の原稿執筆者はこの4名です
昨年12月から準備していた原稿です・・・風のしゃくなげ
ラーメン商事から「マニアック」を引き継ぎました・・・須田っち
ビジターセンターカウンターにいるのが私です・・・ 菊地
今年も編集とスキマ記事担当。印刷版は150部発行です・・・ あさお

次号「浄土平にゅ〜す」は6月下旬発行の予定。みなさんの投稿大歓迎です!