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スタッフブログ:上高地

バードストライク

自然紹介 / 2018.05.23

 ガラス面が非常に多いインフォメーションセンターでは、バードストライク(鳥が人工構造物に衝突する事故)により、毎年数羽が犠牲となっています。
 バードセーバー(写真参照)を貼って防止対策をとっておりますが、事故が尽きない悲しい現実…。

 実はつい昨日もそんな悲報が入り、しかもそれには更にやるせなくなるような事柄が含まれていたのです。
 ――ぶつかった子の傍にもう一羽、離れずにいる子がいる、と。

 駆け付けた現場にいたのが、このサメビタキです。
 私たちがかなり近づいても逃げるそぶりも見せず、呆然といった様子で佇むその子。
 ぶつかった子と同種であることが見て取れ、繁殖期であるし、おそらくこの二羽は番なのでは、という話になりました。
 やがてその子はふらふらと飛んでいきましたが、もし本当にそうだとしたら、心中は如何ばかりか。一連の挙動は無理もありません。

 その後ぶつかった子を丁重に葬り、センターに戻る途中でした。ふと目を遣った先にサメビタキの姿が。
 場所は現場に程近い木の枝だったものですから、さっきの子に違いないと。なんて愛情深い子なんだろうと、たまらない気持になりました。

 どうかこの子にまた素敵なパートナーが、家族ができますように。そしてこんな痛ましい事故が一つでも減りますようにと願わずにいられない、そんな心に残る一件でした。