活動報告自然紹介 2021/03/08

まもなく10年


信夫山から展望する福島市  (R3.3/7撮影)

2011年3月11日に発生した東日本大震災からまもなく10年を迎えます。

この記事を書いているスタッフは震災当時、福島にいませんでしたので直接体験したわけではないのですが、磐梯吾妻スカイライン・浄土平は10年前も、例年どおり4月上旬の再開に向けて準備が進められていたところでした。

しかし、被災により除雪に必要な重機や燃料の確保などが困難となり、作業は中断。
“観光道路”ですので、それよりも市民生活に直結する部分の復旧が優先されるのは当然のことだろうと思います。

それでも、磐梯吾妻スカイラインは震災の年も例年より約3週間遅れの 4月下旬には再開通しました。
福島の観光にとって、磐梯吾妻スカイラインはなくてはならない存在です。
復興の足がかり、後押しとするためにもできるだけ早い時期の再開通に向けた努力がなされました。


吾妻山と福島市街

ところが、10年前の震災直後のことを思い出してみると分かると思いますが、当時、日本全体が「楽しむための観光などに出かけるべきではない」という自粛ムードに包まれ、被災地の復旧もなかなか進まない状況があり、磐梯吾妻スカイラインを訪れるお客様は激減しました。

そこで、福島に来ていただくお客様を少しでも呼び戻すため、その年の夏から有料道路だった磐梯吾妻スカイラインの通行料金が無料化されました。
同時に、通行料金とは別に浄土平駐車場にて徴収する 施設利用・環境整備協力費(環境美化費)の徴収も休止し、無料開放となりました。

このことが要因となって、落ち込んでいた磐梯吾妻スカイラインの利用台数は無料化以降、急増することになります。


福島駅方面

磐梯吾妻スカイライン通行料金の無料化はインパクトが大きく、震災後しばらくは地元や県内など比較的近くからのお客様を中心に多くお越しいただきました。
身近にある国立公園の雄大な自然に触れる機会が増え、心身をリフレッシュできる場を提供できたのではないかと思います。

その後、県外からのお客様の数も回復してきました。
磐梯吾妻スカイラインは恒久的に無料となりましたが、浄土平駐車場の「環境美化費」については3年間は徴収休止・無料開放が継続されましたが、これを資金として実施してきた浄土平周辺の自然環境の保全、快適な利用環境の整備が行えなくなってしまうため、一定程度復興が進んできた平成26年度(2014年)から徴収を再開しています。

震災後しばらくは「浄土平の放射線量はどのくらいか?」「子どもを連れて行っても大丈夫か?」といったお問い合わせも多く、現地スタッフも毎日 線量計を持って測定し、安全性をお伝えしたりしていましたが、最近ではそういったご質問はまったくありません。
福島の現状の正しい理解が進んでいるものと感じています。


左から、東吾妻山、吾妻小富士、蓬莱山、一切経山

磐梯吾妻スカイラインはこの10年、その後も吾妻山の火山活動活発化、豪雨による崩落で長期間通行止めとなるなど、その都度大きなダメージを受けてきましたが、通行可能なときには県内外から非常に多くのお客様にお越しいただいています。


磐梯吾妻スカイラインに限らず、福島県内には各地に美しい自然があります。
それを守る努力もしています。
いまはコロナ禍のため難しくなっていますが、復興が進んだ被災地へ実際に来ていただく人が増えることが、復興をさらに後押しすることにつながると思います。これからも磐梯吾妻スカイライン・浄土平ファンの方からその周辺へ、福島はよいところだよというメッセージが広がっていくことを期待しています。
もちろん現地では私たちがしっかり環境整備をしながら、魅力の発信を続けていきたいと思います。


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