この冬は例年よりはるかに積雪が多く、厳しい寒さとなっています。
浄土平付近の積雪量は分かりませんが、気温はマイナス20℃近くまで下がることもありそうです。
昨シーズン、磐梯吾妻スカイラインが冬期閉鎖に入る直前のことですが、吾妻八景の湖見峠(うみみとうげ)付近にネコがいる、と情報が入りました。
浄土平に通勤してくるスタッフも目撃しており、雪も降り、最低気温は氷点下まで下がる時期、放っておいてはネコが死んでしまう と通勤や清掃業務のかたわら、付近の捜索を行いました。
姿を見かけても逃げられてしまったり、数日間は保護することができませんでしたが、
水も食べ物もなく かなり衰弱していたせいもあって、11月2日、ようやく保護することができました。
保護して4日目の様子が次の写真です。
発見場所は標高1300mを超える地点です。
ガリガリに痩せて目の周りを怪我していました。
保護が間に合わなかったら、この子はおそらく餓死するかキツネや猛禽、カラスなどに捕食されて厳寒の山で命を落としていただろうと思います。
もちろん近くに民家などはなく、ネコが自らここまで来るとは考えられません。
人が連れてきて、捨てていったとしか考えられません。
こういった遺棄された動物の保護は本来、想定している業務ではありませんが、このネコは浄土平支部スタッフが個人的に引き取って面倒をみることになり、スカイラインで保護されたので 空(ソラ)と名付けられて 今ではすっかり元気になって幸せに暮らしています。
ですが、いかなる理由、事情があったとしても、ネコやイヌなど飼っていた動物を放置するような行為は許されないし、理解できません。
もし飼えなくなった事情があるなら、今はSNSを活用して里親さんを探すなど何か方法はあるはずなので、生きものに対する責任ある行動をお願いします。
磐梯吾妻スカイライン周辺では過去にもときどきネコなどが目撃されることがありました。
スタッフの間では、“アヅマヤマネコ”を○○○辺りで見た、と話題になったこともあり、その情報から、保護活動を行なっている団体の方が保護するために出向いてきてくださったこともありましたが結果的に保護には至らず、そのうちネコの姿も見かけなくなったので、おそらく生き永らえることができなかったのだろう・・・と想像しています。
秋までなんとか生活できたとしても、吾妻山の厳しい冬を越すことができるとは思えません。
もちろん場所に関わらず、愛護動物を虐待したり捨てる(遺棄する)ことは犯罪です。
違反すると、懲役や罰金に処せられます。