7月7日、今日は七夕ですね。
上高地の笹といえば、シナノザサ。どこでも見られると言っていいほど、広範囲に繁殖しています。
そのシナノザサ、リピーターのお客様から「どうして今年はこんなに枯れてるの?」というお声を多数聞きます。そこそこ勤続年数を重ねた私から見ても、今年の枯れ具合は例年にないなと。
その理由が雪の少なさ。・・・というと「え、今年残雪多かったよね?」と疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
実は、今年雪が多く降ったのは3月と4月。それまではびっくりするほど降らず、その間冬の強風や寒さにさらされた葉は、低温と乾燥で枯れてしまった・・・というのが真相です。
シナノザサにとって雪は上高地の厳しい冬のボディーガードなんですね。
笹藪を住処とする鳥たちにとっても、今年の枯れ具合は影響したようで、「コマドリが例年のエリアにいない……(涙)」と嘆くビジタースタッフも。
それでも植物の生命力というのは目を見張るものがあります。気づけば若葉がそこかしこで開き始め、ゆっくりでも着実に緑が多くなってきています。
この枯れ色から緑色へと占めるにはまだ時間がかかりそうですが、気長に見守りたいと思います。