自然紹介 2020/07/02

巣立ち

 数多くの鳥が住む上高地。恋の季節から繁殖へ、そして最近はヒナの巣立ちがそこかしこで行われ、鳴き声も一層賑やかになったように感じます。


シジュウカラのおチビちゃんズ。


右がチビちゃん。左はお父さん。

 梅雨の晴れ間に見かけたシジュウカラ一家です。
 黄色い嘴や喉からお腹にかけてのネクタイの薄さがヒナの特徴を表しています。
 ヒナは巣立ってからもしばらくは親から餌をもらいます。親鳥が近づいてくるとさかんに鳴いて「ちょうだいアピール」。甘えられるのはあとどれくらいでしょうか。


ゴジュウカラのおチビちゃん。

 この子は飛んできたと思ったら、車の窓にゴツン。幸い軽く当たっただけで、近くの木の枝にまた飛んでいきました。飛ぶのはまだまだ初心者マークのようです。


ヒナに餌を運んできた親鳥。

 こちらはインフォメーションセンターの一角に巣をかまえたヒガラさん。石の隙間がお気に入りのようで、毎年のように巣を作ります。
 営巣、抱卵。そしてヒナが孵ってからは、餌を運んだり糞を片付けたりと親鳥は頻繁に巣を出入りし、とても忙しそう。そんな姿を見ながら、ヒナの巣立ちを楽しみにしていたのですが・・・


とある朝、巣の前に散らばっていた羽。

 その巣立ちは穏やかでなく、何者かに巣を襲われての、命からがらの厳しいものでした。
 5羽いたヒナのうち、難を逃れたのは2羽。それでもまた襲われる危険はあり、体温調節がまだうまくできないので雨も厄介です。


雨の中、ヒナに餌を届ける親鳥。


木の幹にしがみつきながら羽ばたき、飛ぶ練習をするおチビちゃん。

 しかしそこにへこたれる姿はありません。親鳥は周囲を警戒しながら絶えず餌を運び、ヒナは拙くも懸命に飛ぶ練習を繰り返していました。

 先にご紹介したシジュウカラ一家やゴジュウカラのおチビちゃんにも、ここまで育つまでに同じようなことがあったかもしれませんし、この先起こらないとも限りません。
 自然界の中で生きることの過酷さ、生き抜いていく逞しさを改めて感じ入るばかりです。


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