11月6日、地元の松本市立安曇小学校6年生の生徒さん4名が、訪れたお客さまに大正池の砂(上高地サンド)を配布しました。
梓川には大雨のたびに周囲の山々から大量の土砂が流れ込みます。
大正池にも、その誕生から今日まで、絶え間なく土砂が流入、蓄積しています。
1915年に大正池が出現し、その後発電利用のため、当時の梓川電力が大正池から沢渡の霞沢発電所へ水を送り始めました。
現在は東京電力がその事業を引き継ぎ、大正池の浚渫工事(土砂を取り除く作業)を1977年より続けています。
現在、この浚渫工事は大正池の景観維持という点でも有効なものとなっています。
浚渫工事で取り除かれる土砂の量は1年間で18,000㎥に及び、建設用途に活用しにくいため、浚渫された土砂は溜まる一方だということです。
安曇小学生の生徒さんは、この現状について多くの人に知ってもらいたいと考え、今回この砂をビンに詰め、皆さんに配りました。
さらに彼らは土砂再利用のアイデアを募っています。
もしよいアイデアをお持ちの方がいらっしゃったら、下記の連絡先にぜひご連絡を!
〒390-1520 長野県松本市安曇964 松本市立安曇小学校6年生4名
Tel: 0263-94-2234 Fax: 0263-94-2235
Mail: t_azumi_e1@matsumoto-ngn.ed.jp
上高地はこの流入土砂の問題と関連して梓川の河床上昇問題も抱えています。
様々な課題を抱える上高地ではありますが、このように未来を担う子供たちが地元の問題に関心を持ち、子供の目線から取り組んでくれることは心強い限りです。
※中部山岳国立公園 上高地では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新たな生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園 上高地へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。