六月も早くも下旬。梅雨真っ只中なので、からっと晴れる日はなかなかありませんが、雨の降らない日ならちょこちょこあります。そんな日を狙って、今回は田代湿原へお花を見に行ってきました。
上高地ではカラマツソウとその仲間を合わせて3種見られますが、一番初めに咲くのが本種です。どの種も線香花火の火花を散らせたような形の白い花が特徴ですが、よくよく見ると種によって違います。個人的には本種が一番柔らかな印象です。
萼片と距の褐色がかった紫と、花びらの淡い黄色の対比が綺麗です。花全体が淡い黄色のキバナノヤマオダマキもあり、上高地ではキバナの方が多めです。
図鑑だと「ゼンテイカ」の名で載っていますが、親しまれているのはこちらの名ではないでしょうか。パッと明るいイエローカラーは、見ると元気になれます。
全身真っ白のなんとも不思議な姿をしたお花。光合成ではなく、菌類との共生により栄養を得ているという生態も興味深いです。
生態はギンリョウソウと同じですが、こちらは全身ピンク色。美しさと怪しさが同居した魅惑的なお花です。
漢字で「御前橘」と書くように、小さいながら凛とした気品を感じます。実は、4枚の花びらに見えるのは花びらにあらず。その真ん中に集まって見えるのが花です。
群生していると、地面に星を散りばめたよう。一つひとつを見てもかわいらしい、スタッフにも人気のお花です。
湿った場所に群生して咲くことが多く、色も黄色なので目につきます。そばかすのような斑点がチャーミングです。
湿原を華やかに飾ってくれる、この時期の上高地を代表するお花です。おおぶりで鮮やかな朱色は、見る人を惹きつけてやみません。
お花自体はいつ咲いてたの?と思うくらい地味ですが、花の後に見られるほわっとした白い果穂は密かに人気です。一面の白い果穂が風になびいて揺れる風景は、時を忘れます。
そして、いつもならサギスゲが果穂になるのはレンゲツツジの後なのですが、なんと今年は同じ時期に被り、両者のコラボレーションを楽しむことができます。
穂高の山々と一緒に撮れたら尚よかったのですが、この日は残念ながら雲の中。それでも緑の中に朱色と白が映え、美しいコントラストをなしています。
人は少なく、お花は種類が多いという、実は散策にもってこいの時期です。雨の合間を狙って、ぜひ上高地にお越しください!
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