自然紹介 2022/09/22

上高地 秋の訪れと実り

日中でもシャツ一枚では寒いと感じたり、咲く花がめっきり少なくなったり、雲の形や空の高さに目がいったり・・・季節はすっかり夏から秋へとバトンタッチをしたようです。
紅葉にはまだ早いこの時期、遊歩道に彩りを添えてくれるのは『 実 』です。


クサボタンの綿毛と穂高連峰

お花もユニークな形をしていますが、実もまたちょっと変わった姿です。綿毛がぽこぽことついている様子はなんだかかわいらしく、日差しを受けて風にそよいでいると趣があります。


ナナカマドの実

ナナカマドというと、葉っぱの紅葉に注目が集まりがちですが、実が赤くなる頃もまたいいものです。紅葉に負けないほど鮮やかな赤い実と、まだ青い葉とのコントラストが楽しめます。


イタドリの実

上高地ではどこに行っても見られるほどたくさん自生しているので、観察は易しいです。花の頃と変わらずボリュームがある実は、薄緑色が美しく、中心に種があるのが見て取れます。やがてこれが茶色くなり、風で舞って、種があちこちへと散布されます。


チョウセンゴヨウの実

日本の松類の中で最大級といわれる実は10~15㎝にもなり、遊歩道に落ちているとなかなかの存在感です。この種子は動物たちに好まれるため、まるっとそのままの姿ではなく、かじられた跡があることも多々です。表面はヤニでベトベトするので、触る時はご注意を。


マムシグサの実

花もさながら実は赤いトウモロコシのようないでたちで、ぱっと目を引きます。姿も特徴的ですが、生態も興味深く、テンナンショウ属は一般に雌雄異株とされていますが、栄養状態などによってなんと性転換するというのです。この子は今年は雌株でしたが、来年は果たして・・・?


シラタマノキの実

この実の様子から付けられたとすぐわかる名前です。白玉というと和スイーツによく使われる、もちもちつるんなお団子を想像しますが、見た目こそそうであっても、この植物から香るのは湿布薬のような匂い。植物も見た目で判断してはいけないということですね。


田代湿原 ススキと草紅葉

山の景色も着実に秋めいてきています。
人が少なく、静かな散策を好まれる方にはぴったりのこの時期。いち早い秋の風情を感じにぜひいらしてください。


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